ちえきちぶろぐ

脊損車いすの旦那とのカナダ暮らし

旦那が屋根から落ちた日(78)

入院中から排尿関係で何度か感染症にかかってしまっていた旦那ですが、ある日、私が仕事から帰ってみると車いすの上で顔を赤くしていました。もしやまたしても尿路感染症か・・・?

様子を聞いてみると、どうやら熱があって体がしんどいそう。夕ご飯も食べずに二階に上がってベッドに横になりたいというので、移動を手伝いながらステアリフトで二階に上がり寝室に連れて行きました。

横になって楽な服に着替えさせると多少落ち着いたようですが、熱を測ってみたらなんと38℃ある!平熱がやや高めの旦那でも、これはちょっと熱が高すぎる・・・とりあえず冷えピタを貼って様子をみることにしました。

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娘がこの数日前にも同じ症状で学校を2〜3日お休みしていたので、多分娘から旦那にうつってしまったんだと思います。娘はもう平気になっていたんですが・・・

 

娘に夕ご飯を食べさせて片付けをした後旦那の様子を再度見てみると、熱はもっと上がっているし、本人も相当しんどそうでした。あまり病院には行きたがらない旦那ですが、この時ばかりは自分から「救急病院へ行く」と言ってきました。

歩けるのであれば肩でも貸してすぐに病院へ行けるところですが、旦那は車いすでしかもステアリフトで二階に上がってしまってきている・・・つまり、ベッドから車いすに移動してさらにステアリフトの椅子に移動して一階に降り、また車いすに移動して車の助手席に移動・・・という数回の車いすからのトランスファーが必要で、旦那の今の状態ではとてもそんなに自力で移動できるほどじゃありませんでした。

結局、911(日本の119番)に電話をして、

「緊急事態じゃないんですが、車いすの旦那が体調を崩していて一人で一階に降りられないので、救急車を送ってください」

とお願いしました。

世界中どこも同じかと思いますが、救急車はあちこち呼ばれて多忙ですよね。そして多くの場合、生命に関わる状態の人も多い・・・なので、うちの旦那みたいにそこまで急がなくても良い場合は、電話した際に「緊急性はそこまでないが」と伝えると、もっと危険な状態の人に先に救急車を回せるから・・・と、これ実は旦那に言われたんです!なるほどな、と思いました、はっきり言って。救急隊員さんもこう言われればそこまで急がずおっとり刀(そこまでゆっくりではないにしろ)で家に向かう事ができますもんね。

 

と、まぁそんな感じで911に連絡をして待つ事約20分。これだって結構早いほうです。到着した救急隊員さんを二階に連れて行き、軽く状態などを確認した後、家から車で10分ほどの救急病院(旦那が屋根から落ちた日に最初に行った病院です)へ行くことに。

ただ、タンカを使って階段は降りられないので、救急隊員さん二人がかりでサポートしながらベッド→車椅子→ステアリフトの椅子と移動し、一階までおりたところでタンカに乗せてもらって救急車へと向かいました。

 

私は後から自分の車でついて行ったんですが、今更ながら気がついた事が一つ!

旦那のように下半身付随で車いすの場合、高熱や肩の脱臼、腕の骨折や捻挫だけでも、自力で車いすに移動できない場合は二階に上がってしまっていると病院へ行くのがかなり大変!

という事でした。

うちは旦那がどうしても二階の寝室に戻りたいと最初から言っていたので普段使うベッドは二階ですが、上記の点を考慮すると、スペースがあれば一階にメインの寝室を設置しておいた方が、移動は楽なんでしょうね。

お互いもっと歳をとったら、一階の寝室に移動するのが良いんだろうなと思いました。

 

続きます。