ちえきちぶろぐ

脊損車いすの旦那とのカナダ暮らし

旦那が屋根から落ちた日(71)

旦那の再度リハビリセンターに戻ってからは、電話で毎日様子を聞きつつ、自分でできる限り、車いすが動きやすいように家具の配置を変えたりして過ごしました。

旦那が帰ってきてくれるのは嬉しい、けど今まで看護婦さんたちにヘルプしてもらっていた諸々を私と旦那だけで毎日本当にやっていけるのか不安ではありました。

排尿は自分でできる、けど排便は日と時間を決めてヘルプが必要。

車いすからベッドへの移動は一応一人でできる、けど転落などの心配あり。

床擦れ防止の夜間の体位変換は完全にヘルプが必要。

シャワーは完全にヘルプが必要で、最低週二回・・・

などなど、私一人できちんと介護&ヘルプができるのかどうか、実際に旦那が帰ってくる前は心配でした。

 

また、退院間際に旦那の親戚に、旦那が車いす生活になることについてどう受け止めてるか聞かれた際に、

「最初は心配してたけど、本人は概ね冷静に受け止めていて、すぐに前向きになっていたよ。車いすになるって事が、何かの足かせになるような感じはとりあえずまだないね。」

と説明したところ、親戚の人に

「今は○○(旦那のこと)が以前と何ら変わったところはないって事だけど、一生車いす生活になるって事はかなり大きい変化で、多くの人はデプレッション(落ち込んだり)になったり、色々と今まで普通に出来た事が出来ないようになってフラストレーションが溜まり、家族にあたったり荒んだりする事があるよ。ちえきちもそこは覚悟しておいた方がいいと思う。」

と言われた事がありました。

確かに長く生活すればフラストレーションに感じることもそりゃあると思います、人間だもの!でもでも、この時はこの親戚の人のコメントにものすごく違和感を感じ、こっそり心の中で

『We will prove you wrong!!』

(あなたが間違っているという事を証明してやるよ!)

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と思った覚えがあります(笑)。車いす生活になる人を一括りで「こんな感じ」と言われた事に、リハビリセンターにいた旦那と他のめちゃくちゃポジティブでフレンドリーな患者さん達を思い出して、すごく腹がたちましたね〜、今だから言えるけど。

人が100人いれば100人ともそれぞれ個性があるように、車いすに乗る人だって十人十色ですよね。受け止め方だって人それぞれだし。

今のところ、旦那はたまに料理をしている時などイライラすることもありますが、それは普通の事だと思ってます。車いすだろうがそうじゃなかろうが、イライラする事は誰にでもあるし、毎日何もなく過ごしていけるわけじゃないですもんね。

 

そうこうするうちに、旦那が家に戻ってくる日になりました!

 

続きます。