ちえきちぶろぐ

脊損車いすの旦那とのカナダ暮らし

玄関の車いす用スロープ

家のあちこちを車いす用にリノベーションが必要があるのですが、何はともかく、まず旦那が家の中に入れるように、表玄関にスロープが必要でした。

我が家の玄関はまずレンガ一個分の段があり、2メートルほど進んだところに二段階段があってドアとなってました。なので、スロープはレンガの前から玄関まで、屋根もあって濡れないのでちょうどいいかなと思っていました。

とりあえず、知り合いの大工さんに家を見にきてもらって段差やら何やら測ってもらい、後からメールでスロープのオプションを何個か送ってもらったんですが・・・

 

私が考えていたよりもはるかにスロープが長い!

 

玄関から始まるスロープはレンガ部分も飛び越して90度でカーブし、その先のドライブウエイまで続く図面になっていました!

大工さんに聞いてみたところ、カナダではスロープの基準が「12インチで1インチの差」(大体30センチで2.5センチの勾配)となっているらしく、その基準を満たすには我が家のスロープの長さは5メートル近くになるということでした・・・が、玄関前にそこまで長いスロープをまっすぐ作るスペースがないので、いったん曲がってさらに続くスロープにする必要があるということだったんですが・・・でもそんなスペースない(涙)!

 

いや、スペースがある事はあるんですが、90度曲がるスロープを作っても庭の配置的に木やその他色々、すぐにはどかせない物が邪魔で車いすをスロープのところまで持っていくのがめちゃくちゃギリギリだったんです。旦那がもうすぐ帰ってくるのに、木まで退かしている時間はない・・・どうしよう・・・

 

ということで、悩んだ挙句、ひとまず「とりあえずのスロープを作ってもらおう」ということにし、大工さんに無理やり頼み込んで、玄関からまっすぐの短め間に合わせスロープを作ってもらいました。

「間に合わせなので、とりあえず装飾とかはなしで、壊れなければいいです!」

(自己弁護のために書きますが、これは旦那が言い出した解決法です!私は大工さんがいうようにした方がいいんじゃないの?と言ったんです!)

とお願いして作ってもらった間に合わせのスロープは、あっという間(確か4時間くらい)で大工さんがチャチャっと作って設置してくれ、工賃はなんと日本円で約7万円・・・

 

とりあえず旦那が帰ってきてからまたゆっくり他のリノベーションと一緒に、必要であればスロープも手直ししよう、ということになったんですが・・・

 

まぁ、スロープに基準があるのにはそれなりの理由がある!と言うことを後日痛感しました。

 

リハビリセンターから一時帰宅してきた旦那が初めて我が家のスロープを使って家に入ろうとしたところ、勾配がきつすぎて第三者が押してあげないと一人で上がるのは相当キツイ!ということが判明!

相当腕に力がある人なら大丈夫なのかもしれませんが・・・(笑)

 

旦那は運よく、電動アシストユニットのスマートドライブなるものが車いすについているので、家に入る時はスマートドライブを起動させて上がってくるんですが、たまに庭に出るときにスマートドライブをつけ忘れていると、家に入るときに「おーい!誰か押してくれ〜!」となってます(笑)。

 

「やっぱりそのうちきちんと基準を満たしたスロープに直そうね」と言ってはいるものの、1年たった今でもそのままです・・・

 

車いす用のスロープ取り付けを考えている場合は、しっかり基準を満たした長さ&勾配で工事してもらいましょう^^; じゃないと、うちの旦那みたいに痛い目に遭います。