ちえきちぶろぐ

脊損車いすの旦那とのカナダ暮らし

旦那が屋根から落ちた日(61)

自宅に戻るまで後1ヶ月とちょっと。この頃からリハビリセンターから電車などでちょっと遠出する練習を始めました。

 

車いすになってから初めての電車で移動は、旦那本人も楽しみでもありながらやや不安でもあったようです。

リハビリセンター最寄りの駅は、センターから徒歩で10分ほどでこの周辺はよく散歩がてらに一緒にきていたあたりなので慣れたものだったんですが、そこから先は私も旦那も初めての連続で完全に手探り状態での移動になりました。

駅についてまず広い改札を通り、ホームに降りるためのエレベーターを探し、ホームに降りる。電車がホームに入ってきたら、旦那が車いすを後にちょっと倒して前輪をあげ、ホームと電車のちょっとした段差を乗り越え、私が後から押して電車に乗る・・・

慣れれば平気になるんだと思うんですが、この”車いすを後にちょっと倒して前輪をあげる”というのが車いすビギナーの旦那にはまだまだ怖いらしく、電車の乗り降りは相当ナーバスになってました。転倒防止用に車いすの後に小さい車輪が二つ飛び出していて、前輪を持ち上げ過ぎたらその車輪が地面に接地し、それ以上は後ろに傾かないようになっているんですが、それでもやっぱり前輪が持ち上がると私も旦那もヒヤッとしました。

電車内の障害者用スペースは意外と広くとってあるものの、どの車両にもあるわけではないので乗車する前にその確認も必要でした。

障害者用スペースに立っている人も車いすが乗ってくるとさっとみんなどいてくれるので、指定の位置に車いすをとめてブレーキをかけてほっと一息。

 

最初の遠出(といっても電車で4駅くらいでしたが)は大きいショッピングモールへ!旦那の好きなアジア食材の買い出しと、レストランでの外食が目的でした。

向かったショッピングセンターは駅と直結しているので、ホームから大して問題なく移動ができたんですが、スーパーマーケット内は通路に商品や棚が置いてあると狭くて通れなかったり、旦那本人は後ろが確認できないので(振り向けない)方向転換時に他の人にぶつかりそうになったり・・・これで夕方の混雑時だったら目も当てられないくらいだったと思います。

 

レストランはほぼほぼ車いすOKとなっていたんですが、問題はテーブルの高さと足!テーブルが高めじゃないと、旦那が車いすのままテーブルに直角に入り込むことができないんです。腹筋背筋が使えないので、体を支えるためにひじをテーブルの上におけるくらいが楽なんだそうですが、テーブルの足が末広がりの形だと、前輪がぶつかって奥まで車いすが入れず、体が相当前屈みになってしまうのでこれもダメ。最悪、テーブルに向かって斜めに車いすをつけて食べるようになりますが、長時間だと疲れるみたいでした。

 

この外出時はおしっこを自己導入で行っていたので、まずどこに行ってもトイレの場所探し!ショッピングモールでもレストランでも、トイレが車いすで入れるかどうかの確認が必要でした。一度入った小さめの中華料理レストランでは、トイレ自体は車いすオーケーだったものの、そこまで行く通路が他のテーブルや椅子があって狭くて行けず、ということがありました!外出時はトイレも車いすの場合、相当気をつけないといけないポイントというのを実感しました。

 

大変ではありましたが、初めての電車での移動は本人も相当楽しめたようでした^^

 

続きます。