ちえきちぶろぐ

脊損車いすの旦那とのカナダ暮らし

カスタムメイド車いすとセールスさん

旦那がリハビリセンターに移動してから結構すぐに、自分用の車いすをオーダーするようにとセンターのソーシャルワーカーさんたちに言われました。オーダーしてから届くまで1ヶ月半〜2ヶ月くらいかかることが多いんだそうです。

まずはセンターのセラピストさんが旦那のありとあらゆる体の部位のサイズと、足を曲げた時の快適な角度、腕を曲げた際の角度と長さ、座高や何やら、とにかく車いすに座った際にできるだけ快適に体がフィットするように、様々な箇所を測ってくれました。

そしてリハビリセンターでお願いしている車いす業者さんを二人紹介してくれて、旦那はその両方のセールスさんととりあえず会って話をしてどちらにお願いするか決めることにしました。

 

旦那は両方のセールスさんに、

「犬の散歩などで外に出て砂利道などに行くことが多いので、タイヤは大きな(太め?)のものにすれば楽そうな気がするんだけど、どうでしょうか」

と聞いてみました。

最初のセールスさんは

「う〜ん、郊外に住んでいる人で同じように太めのタイヤにした人も今まで何人もいますけど、普通のタイヤと動きやすさとかは結局そんなに大差がないみたいですよ。大きい分重くなるし、動きやすいかっていうとそんな事はないと思います。お金が余分にかかるだけで・・・でももちろん、タイヤを太いのがご希望から可能です。」

という返答。

2番目のセールスさんは

オフコース!!(笑)太いタイヤで全然いけますよ!」

と快諾。

結果、旦那はより正直な最初のセールスさんにお願いすることにしました。車いす製造は案外狭い業界のようで、どちらのセールスさんでも実際に車いすを製造してくれるところは同じ会社だったようですが、より親身になってくれる方にお願いした方がいいですもんね。

 

そしてその正直者のセールスさん。ご自身も車いすを利用されている方だったんですが、ほんっと〜〜〜に軽やかに、颯爽と車いすを使いこなしている方だったんです!

なんというか、コロコロ車いすを動かしているのでなく、キュキュ!っと音をさせながらキビキビ動くんですね。もう車いすが体の一部みたいな感じで、いかにも使いこなしているという感じでした。背筋も真っ直ぐで、いつも病室に颯爽と入ってくるイケメンさんでした(笑)。うちの旦那も車いす経験値が上がればあんな風に動けるかな?と思った覚えがありますが、今のところまだまだセールスさんの足元にも及びません。

 

とりあえず、セールスさんに転倒防止用の車輪の取り付け有無、後部のハンドル有無(第三者が押せるように)などの基本装備について話をしつつ、背もたれはカーブありにして体にもっとフィットするタイプ、クッションのタイプ(ジェルとかエアとか)、色、車いすの基本タイプなどなどを細かく決めていきました。先にセラピストさんに測ってもらったメジャーメントと照らし合わせつつ、座った姿勢でタイヤを動かすのに一番快適な腕の位置からタイヤの取り付け場所を割り出したり、足の長さからフットレストの高さと決めたり、ジャストフィットするよう車いす自体の幅を決めたり・・・結構延々と「こうした時のここの長さまたは角度」的な、とても細かい確認がありました。

これからずっと使っていく自分の車いすなので、できるだけ快適にフィットして体に負担がないよう、ほぼ完全カスタムメイドでオーダーするんだそうです。

 

・・・もちろん値段も目玉が飛び出るほど高価でした(泣)。

なんと日本円で約『70万円!!!』

初めて聞いた時は腰が抜けるほど驚きました!!20万くらいかと思っていたので・・・もしかしてカナダの車いす業界はモノポリー状態で値段も高めに勝手に設定しているのかと疑ったくらいです。日本も同じくらいの値段がするもんなんでしょうか・・・

旦那は勤めている会社を通して保険に加入していたので、ラッキーな事にそちらの保険で車いす代は全部カバーできたものの、もし保険に入っていなかったらと思うと今でもゾッとするくらいの値段でした・・・

 

皆さん、本当保険加入は大事です!