ちえきちぶろぐ

脊損車いすの旦那とのカナダ暮らし

旦那が屋根から落ちた日(32)

*入院3週間目・パート1*  車いすのトレーニングが始まるので、今日も日帰りで病院へ向かいました。

まずベッドで横になっている旦那の体の下に、専用のフックがついているマットのようなものを差し込みます。そして、天井に取り付けてある移動式の吊り下げ機(スリングと呼んでましたが正式名称はわかりません。笑)を近付けて、その先のフックに体の下のマットをひっかけます。

ボタンで吊り下げ機を上げると、体の下のマットが背中からお尻、両足の間と、両脇から旦那の体を持ち上げるハンモックのような感じになって体が浮きます。

そうしたら、ベッド脇にある車いすの上まで移動させて、ちょうどいいところで下ろしていきます。

 

これだといちばん楽にベッドから車いすに移動が出来るんですが、看護婦さんによるとこの機械(天井取り付けスリング)は大体日本円で150万くらいということで、怪我が治ったら自分で移動できるように他のトレーニングがあるということでした。

 

車いすレーニングの初日は、まずトレーニングルームで車いすから車いすと同じくらいの高さの台(大きさが3x2メートルくらいの、表面が硬いソファのようになっている)にまたスリングで移動して、真っ直ぐに座った姿勢でバランスを取る練習をしました。

 

あとで詳しく説明したいと思いますが、旦那の場合腹筋が使えないので、座った姿勢でバランスを取るのにも練習が必要なんだそうです。そして、眼の前にテーブルも何もないと、そのまま前倒しに倒れてしまうかもしれないという恐怖が最初はあるので、肘を置けるように、旦那の前にテーブルも置いての練習でした。

 

ウェストから下の感覚がないと、ただ単に座るという今までは何気なく行っていたシンプルな動作も急に難しくなるという事実を目の前に突きつけられて、改めて旦那の怪我は大怪我だったんだと思いました・・・

 

パート2に続きます。