ちえきちぶろぐ

脊損車いすの旦那とのカナダ暮らし

旦那が屋根から落ちた日(11)

*入院1日目*  

壁から出ているコードはベッド脇の機械に繋がれ、機械から出ている沢山のコードはベッドに横になる旦那の体に延びていました。

看護婦さんによると手術は終わって今はよく寝ているとの事。家族が到着した事を手術を執刀したお医者さんに連絡したので、すぐに話に来ると言われました。

 

ベッドに寝ている旦那の口には2本ほどのチューブが差し込まれ、腕には点滴、体の右側にも何かチューブが差し込まれていました。両足膝から下には定期的に空気が出たり入ったりするパッドのような物が巻かれていて、顔は落ちた時に打ち付けたのか、大きく腫れ上がり、左目まぶたは大きな青タン(というより赤く腫れ上がっていた)ができていました。

 

顔というか頭全体はだいぶ腫れていて、本当にいつもの顔の1.5倍くらいになってるような、全体的に膨らんでいるような感じでした。

 

すぐにお医者さんが部屋に入ってきて、手術の結果を教えてくれました・・・旦那の今の状態は、

-両側の肋骨骨折

-右側の肺に穴

-頭(内)2ヶ所出血

-脊椎ダメージ(これが一番重傷との事)

そしてお医者さんには更に、「手術は成功しましたが、現時点でウエストから下の感覚はありません」と言われました。

 

それを聞いた瞬間、頭からサーッと血の気が引き、思わず旦那のベッドの手すりに掴まりました。心の中では、「一命を取り留めただけでも良かった」と「足が動かないなんて・・・」という2つの思いがぐるぐる渦巻いていました。

 

しばらくは脊髄に多量の血液(だったと思います)を送って、損傷した脊髄が自分でできるだけ治癒するような治療を施すという話も教えてもらいました。

 

「旦那は変に切羽詰まった時の運は良いし、もしかしたらこの治療で足も治るのでは!?」と期待しかけた私の心を読んだように、お医者さんは「ただし、この状態から損傷した脊髄が回復するのは相当難しいです」と畳み掛けるように言いました・・・

 

続きます。