ちえきちぶろぐ

脊損車いすの旦那とのカナダ暮らし

旦那が屋根から落ちた日(1)

旦那が大怪我をして車椅子生活になることになった日の事は、今でも昨日のように鮮明に覚えています。

 

その日は私も旦那も仕事がお休みだったので、朝から二人で庭の手入れをしていました。旦那が梯子で庭の木の剪定をして、私は枝や葉っぱを拾い集めながら片付け。

 

そのうち急にやる気の出てきた旦那は、ちょうど梯子を使っているからと、屋根に飾ってあったクリスマスライトを片付けると言いはじめました。

 

私は庭の片付けがまだ終わってないし、危ないからやらんでいい!と言ったんですが、本人は「大丈夫、大丈夫」と言ってさっさと梯子を使って二階の屋根に・・・

 

心配しながら下から見ていたら、隣のお家のおじさんが「手伝おうか?」と声をかけてくれました。

旦那は「大丈夫!それにちえきちは俺にちゃんと生命保険もかけてるから!」と冗談を言いつつ、どんどんクリスマスライトを外していき、最後のライトを外すと、梯子を使って一階の屋根に降りてこようとしました。

 

ちょっと分かりづらいですが、短い梯子でまず一階の屋根に上がり、その梯子を一階の屋根に持ち上げてさらに二階の屋根に上がってきました。

 

二階の屋根から一階の屋根にかかる梯子に慎重に足をかけた途端、「うわっ!」という声とともに梯子がずれ、旦那は二階の屋根から梯子とともに、私の目の前で落下してしまいました。

 

あの瞬間は今でも目の裏に焼き付いていて、思い出すだけで鼓動が早くなってどきどきするんですが・・・

 

一度一階の屋根の端っこにぶつかってバウンドし、庭に立って見ていた私の目の前に落ちてきた旦那。落ちる瞬間はやっぱり映画の中のようにスローモーションのようだったのに、私はその時ただの一ミリも動けなかったです・・・

 

約一年たった今でも、あの時私が少しでも動いて旦那に横からぶつかることができていれば、もしくは下敷きになれていたら・・・もしかしたら車椅子は避けれたのではないかと思うことがあります。もちろん最悪の場合二人とも大怪我していたかもしれませんけども。

 

あの日の朝に戻れるものなら、死に物狂いでクリスマスライトを外すのはやめさせるのになぁ・・・と思ったことも何度もありました。

 

(2)に続きます。