ちえきちぶろぐ

脊損車いすの旦那とのカナダ暮らし

旦那が屋根から落ちた日(86)

うちの旦那は、脊損でこれからは車いすの生活になりますと言われた時も結構冷静でいて、その後も目に見えて落ち込んだり怒ったりしている期間はほとんどありませんでした。

もちろん、その日の状態によってはやや機嫌が悪い時などは普通にあり、昨日も朝は普通だったのにお昼近くからちょっとイライラしている感じが強くなってきてました。

イライラさせる要因としては、

・母親との言い争い

・娘が朝ちゃんと起きて勉強を開始しない(学校が休み中なのでオンライン中心)

の2点がこの日の大きな怒りポイントだったようなんですが、きっと本人の中ではそれだけでなくて、小さいイライラポイントが少しづつ溜まってこの日爆発したんじゃないかなと思います。

 

いつもより大きな声で娘を叱りつけたり、神経質に車いすをあちこち動かしては文句を言ったり・・・一体何が原因でそんなに機嫌が悪いんだ?とはっきり聞いてみたところ、上記の2点についてストレスが溜まっているということをチラッと言った後、

「俺はUseless(何の役にも立たない)なんだよ!一人じゃ外に出て庭仕事をしたり、一階と二階を行ったり来たりもできない!君はすぐに車で買い物にどこでも行けるけど、俺は近所のスーパーとショッピングモールくらいしか自分で行けないんだ!」

車いすになってから初めて、旦那の口からネガティブな「車いす=何もできない」的なコメントを聞いて体が一瞬固まってしまいました。

 

今まで自分の思うままに自由気ままに動けたのを考えたら、確かに車いす生活では言いたくないけどある程度の制限が出てしまう・・・そしていつもポジティブな旦那でも時にはネガティブになって自分のことを役立たずなどと呼んでしまうくらい、ストレスが溜まることではある・・・

家族としては車いすでも元気になって家に戻ってきてくれただけでもう十分役に立っていると思うんですが、そうは言っても本人はできれば100%元に戻って帰ってきたかったですよね。なんかちょっと、自分勝手に思っていた「元気なんだからそれでいいじゃん!」が、本人の立ち位置になって考えてみると「君はいいじゃん、歩けるんだから」となり得る事に改めて考えさせられた1日でした。

 

まぁ午後には旦那も落ち着いていつもの明るい旦那に戻りました。大体怒りを爆発させた後は一定の冷却期間を置いて、その後落ちついて他の話題をふると元どおりになることが多く、昨日も全く同じでした(笑)。冷却期間中は旦那を一人にしていたため、長年やらなきゃと思っていた部屋のカーテン作りが昨日できました!!生地だけ購入していていつかやろうと思っていたプロジェクトだったんですが、やっとできた(涙)。

たまには喧嘩でストレス発散も必要ですね。

 

続きます。